フランスの休み方
こんにちは。北澤知也です。
僕が最後にフランスに行ったのは2018年の7月から2か月ほど、その前後で細々旅行したのはありますが、2014年から2015年にかけて1年ほどパリに留学したのが、フランスに関わる全てです。
もう2022年も終わろうとしていますし、時間が過ぎてしまったフランス話をしても仕方ないところはありますが、それでもなお、今でも変わらない「フランス」は多々ありますので、そのあたりで語っていこうと思います。
一つは、なんといっても「休み方」です。
夏、パリのセーヌ川では、パリプラージュ(パリの砂浜)ということで、セーヌ川沿いがビーチのようになるのですが、そこで夏の休み方についてパリジャン・パリジェンヌに対して、2018年に突撃該当インタビューをしたことがあります。
そこで出てきたのが、とにかく驚愕するほどの休みの長さ、でした。数週間は当たり前、1か月、長ければ2か月もありえます。インタビューをした方々も、実際に数週間から1か月でした。もちろん、忙しく働かれている方は、こまごま休みを取ったりはするのですが、合計すると上のような日数になります。
というのも、有給休暇が日本とは段違いに多いからです。通常の夏休みに加えて、更にそこに有休をあてるわけです。
面白い話が一つあります。
フランスは今でこそコロナで少し変わってしまいましたが、世界で見てもダントツの観光大国で、年間にして1億人に手が届きそうなほどの訪仏観光客を誇っていました。当然パリには凄まじい数の人々が訪れます。するとパリジャン・パリジェンヌはどうするのか。
察しがつくかもしれませんが、長期休暇で南仏(バカンス)へ逃げます。逃げるというと語弊がありそうですが、パリからパリ人は消えます。(まあもちろんいるにはいますよ、でも、実際のところ、観光客ばかりになります。)どこも休みになるから、みんなそこで休むわけです。
そうやって、どかっとまとめて休んで、砂浜でぼーっとして、ひたすらリフレッシュ。
日本だったら、夏休みが数日なんてざらです。
でも、僕はなんだかおかしいと思うんですよね。だって、小学校も、中学校も、高校も、大学なんてもうまさに、夏には長期休みがありました。かけがえのない思い出がたくさんできて、夏の間になんだか凄く成長していました。でも、社会人になった途端、それがなくなるわけです。人生において、ずっとその習慣で生きてきたのに、突然、はい、もうなくなりました、って、体のバランスが追いつくんですかね・・・。それが社会人といえばそれで終わりですが、休みを本気で休み切る、というフランスのスタイルは、見習う部分も多いのではないかと個人的には思います。
何も考えずぼーっとする時間こそ、今まで蓄積してきた経験や知識を、更によりよいものにする時間なのではないのかと、たまに思ったりもします。
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