子育てから学ぶ~人の気持ちを動かす~
TNC「人づくり」チームの北澤です。
リトミックを教えて35年、多くの幼児と母親に関わってきました。
どの親も子どもが幸せになってほしいと願い子育てをしています。
でも、思うようにならない子どもにイライラして感情で怒ってしまい、またやってしまったと子どもの寝顔を見て後悔したり、癇癪をおこし、ギャーギャー泣き叫ぶ子にどう対応していいかわからないというママも多いです。
最近は不登校が急増していますし、小中学生の自殺も過去最多です。
日本の若者の自己肯定感はG7の国の中で最低です。
子どもの乳幼児期(0~6歳)は心の土台をつくる時期です。
乳幼児期にありのままを受け入れてもらい、不安なときや困ったときには守ってもらえる安心基地があるという確信をもてることが重要です。
安心できる環境にあるとアタッチメントが育まれ、生涯にわたり、安定した人生になると言われています。
そのアタッチメントの形成に必要な関わりについて少しお伝えします。
*対等に接する
様々な相談を受けてきて思うことは、子どもは親の所有物ではない、人格を持ったひとりの人として尊重し、対等に接することが大切です。
たとえば、公園で遊んで帰る時間になった時、「もう帰るよ」と言っても、子どもは「やだ、もっと遊びたい」と言います。
その時「ママも忙しいから、帰るよ」と返事をすることが多いですが、同じことを何度言っても、子どもは言うことを聞いてくれません。
するとママはだんだんイライラしてきて「どうして言うこと聞けないの?言うこと聞かないと置いてくよ」とか「何度言ったらわかるの?もう知らない、勝手にしなさい」と言って脅してしまう光景をよくみかけます。
脅しは他人には言わないと思いますが、自分の子どもには言ってしまいがちです。
基本は他人に言わないことは、自分の子どもにも言わないことです。
感情に任せてイライラや怒りをぶつけてしまうと子どもに恐怖を与えたり、子どもの人権を傷つける恐れがあります。
*共感し、対話する
まずは、子どもの気持ちに共感することが大切です。
「もっと遊びたいんだね」と声をかけると子どもは自分の気持ちをわかってくれたと感じて、少し落ち着きます。
そこから子どもの気持ちを尊重しながら、対話をします。
「じゃあ、あと5分一緒に遊ぼうか」と提案してみたり、「あとどのくらい遊びたいの?」と聞いてみたり、子どもの気持ちに寄り添って対話をします。
それでもうまくいかなかったら、「お家に帰って○○して遊ぼうか」など別の提案をして「どっちがいい?」と選ばせる質問をしてみるとすんなり帰ることができたりします。
何としてもいうことを聞かせようという、上から目線の指示的な対応では子どもも頑なに言うことを聞いてくれません。
子どもの気持ちに共感し、対等に話しをすることで、子どもも受け入れやすくなります。
*子どもをよく観察すること
同じようなできごとでも、子どもの年齢や発達段階、家庭環境などその時の状況により、対応が変わってきます。
子育てには正解はありません。まずは、どんな時もよく観察することが一番大切です。
子どもと対話する時は、スマホを見ながらや家事をやりながらではなく、きちんと座って子どもの目を見て話すことが大事です。
ながらでやっていると子どもの心に不全感が残ります。
しっかりと向きあって聞くことで、親子の信頼関係も積み上がります。
子育てのことを書いてきましたが、これは会社でも同じではないでしょうか。
上司、部下の関係でも人として対等であること、その人の気持ちに共感して話し合い、対応すること。
よく観察して、気持ちの変化を感じ取ることができれば、温かい雰囲気になり、安心して働けます。
心理的安全性とも言いますが、仕事へのモチベーションも下がることなく、会社が安心の場になるのではないでしょうか。
いい会社研究会(TNC)では、人づくりを大切にする評価制度「ひとまる」を提供、実践しています。
ひとが成長し、良くなっていくことが実感できるものです。
導入すると人も会社も伸びていきます。
いい会社が増え、だれもが働いて幸せになることを願って活動しています。
人づくりチーム 北澤裕美子
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