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野球は編成だ!!

 私が野球に興味を持ったのがおおよそ35年ほど前(現在44歳です)でその時にプロ野球で圧倒的に強かった球団は森祇晶監督率いる西武ライオンズでした。森監督の在位9年間で8度のリーグ優勝、6度の日本一になるので強いなんてもんじゃありませんでした。子供ながらに森監督がすばらしい監督だからきっと西武は強いのだろうなと思っていました。

 

 さて、森監督が西武ライオンズの次に監督になった球団が横浜ベイスターズでした。当時私は大学生で常勝西武の森監督が横浜の監督になったら横浜もきっとライオンズの様に常勝軍団になるのだろうと思っていました。しかし、ふたを開けてみれば2001年3位、2002年6位と振るわず監督交代となりました。野村克也監督も同様です。ヤクルトスワローズの黄金期を作り上げた後に阪神タイガースの監督に就任するのですが鳴かず飛ばずの戦績でした。強い球団=すばらしい監督と思っていた私の方程式は崩れました。野村監督が阪神タイガースを退団する際に「強いチームは編成(フロント)次第」と言いました。そこで初めて編成と言う仕事がプロ野球球団にはあるのだと知ります。編成とはスカウトをはじめとした球団の裏方業務の部署です。

 

 2000年代に入り常勝ライオンズが徐々に衰えを見せはじめ、代わってホークスが台頭してきます。とあるプロ野球関係者のインタビューで「西武が弱くなったのは根本陸夫さんがダイエーに移ったからだ。」と言うのを耳にしました。だれ?根本陸夫??私は根本陸夫さんを調べていきました。球界の寝業師の異名をもつライオンズ、ホークスのゼネラルマネージャーが、根本さんを表すキャッチフレーズです。調べていくうちに根本さんが、ライオンズとホークスを常勝軍団にした逸話は挙げたらきりがないくらい出てきました。

 今回は、その中でもいい会社にも通じる逸話をご紹介します。競争社会のプロ野球界、夢半ばで球団を去っていく選手も沢山います。次の就職先は当然自分で探さないといけません。そこでゼネラルマネージャーである根本さん登場です。全国にある自分のネットワークを使って次の就職先の世話をしてあげます。その選手は当然ながら根本さんに大感謝ですね。話はこれで終わりません。就職してしばらくした9月に突然、日本シリーズのチケットが家族の人数分送られてきます。根本さんからのチケットです。クビになった選手の家族は大喜び!「なんでうちに日本シリーズの券が来るの?」と子供達。「実はお父さん、プロ野球選手だったんだ」と鼻高々。こんなことをされたらもう所沢(西武ライオンズの本拠地)に足を向けて眠れません。こんな事されて、根本さんから「いい選手の情報あったらよろしく」と言われたら私だったら野球に携わる仕事をしていなかったとしても情報をジャンジャン送っちゃいますね。こういった気配り・心配りのお陰で全国津々浦々から表に出てこない有望選手の情報が上がってくるわけです。ライオンズ、ホークスが強い源泉はここだと気付かされます。

 いい会社の人づくりも結局こう言った根本さんのような気配り・心配りが土台に無いといけないとつくづく思います。

人づくりチーム 後藤正成

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