BLOG

TNCメンバーの活動や考え方をまとめています。

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 理念
  4. 「働くこと」ってなんだろう

「働くこと」ってなんだろう

TNC「経営理念チーム」担当の青木です。

今回は「働くこと」について考えてみたいと思います。

 

「働く」ってなんでしようか。

「働かざる者、食うべからず」というのは、

働けるのであれば、世の為人の為に働くのが当然である、

という考え方です。

 

昨今では、

働くことができない病気の人や障がい者は、食うなということか!

などとおかしな捉え方をされる向きもありますが、

そういう意味合いの言葉ではありません。

「働けるのに、働かないこと」に対する戒めです。

 

では、働くことは、人に課せられた苦行なのでしょうか。

 

欧米のプロテスタント的な考え方が蔓延して、

働くことは原罪に対する償いであるかのように苦行とされ、

社畜という言葉まで生まれてしまいました。

 

けれども、私達日本人は、働くことを苦行としてきたのでしょうか。

 

生きていくために当たり前のように働いてきたのであって、

苦行も何もなく、人としても当たり前のことであり、

そこにいろいろな働き方があるのは、

単なる「お役目」の違いだと捉えていたのではないでしょうか。

 

そして、そこにある共同体に対する「お役目」として働くことで

自分の居場所を確保してきたのです。

 

他人の役に立つこと、

共同体の役に立つことで、

自分という存在を輝かしてきたのです。

 

地域や会社という存在も、それぞれがひとつの共同体です。

 

そして、

「働いて幸せになる」というのは、

共同体の中で自分の「お役目」を果たして、自分を輝かせること、

といえるのではないでしょうか。

 

自分のことを「社畜」と揶揄する人は、

時間と体力を売り渡しているだけであり、

そこには喜びも幸せもありません。

 

自分の命の時間の使い方として、この働き方は哀しいですね。

 

そして、

共に働いてくれている仲間に、

そんな命の時間の使い方をさせてしまっているとしたら、

それもまた哀しいですね。

 

社会全体の幸せは、

一人ひとりが幸せでなければ成り立たないのです。

 

健康な人であろうと、

病気の人であろうと、

障がいをもった人であろうと、

人としての価値には、何の違いもありません。

 

一人ひとりに「お役目」があるのです。

 

いつも心に留めていることがあります。

「風に吹かれる係」のお話です。

 

こころみ学園というところが経営している

ココ・ファーム・ワイナリーには、「風に吹かれる係」があります。

 

働いているのは障がいのある方なのですが、

その中でも、一人丘の上に立っている方がいるそうです。

 

「どうしてあの方だけ働いていないのか」

という見学者からの質問に対して

「いいんだ。あの子は風に吹かれる係だから」と。

 

そして、

鳥による被害が周りのブドウ畑で起きていた時、

ココ・ファーム・ワイナリーでは何の被害もでなかったそうです。

 

「風に吹かれる係」のおかげで、鳥が近寄ってこなかったのです。

 

一人ひとりに「お役目」があります。

その「お役目」は、経営理念に紐づいていますか?

自分の「お役目」を認識していますか?

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事