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一度は見たことがあるマーク【®】【TM】【SM】【©】

2022年3月25日(月)
TNC「モノづくりチーム」担当の弁理士の山本英彦(ヤマヒデ)です。

「モノづくりチーム」は、世界に通じるものづくりをテーマに、現場の標準化、特許、商標などをみていき、「いい会社」を構成する3つの要素、「売れる仕組み」「学習する組織」「組織感情」のうち、
「売れる仕組み」を作る整備を中心に活動します。

本日は、「一度は見たことがあるマーク【®】【TM】【SM】【©】の意味」について説明をしたいと思います。

『商標マーク』とは、商品名やサービス名のすぐ後ろに小さく書かれている【®】【TM】【SM】【©】のマークのことです。
一度は見たことがあると思いますが、それぞれの具体的な意味はわからないという人も少なくはないでしょう。

今回は、【®】【TM】・【SM】・【©】のそれぞれの意味と違いを解説していきます。

【®】について

・意味は?

スターバックスHP

例えば、スターバックスのHPを見てみると、商品名『フラペチーノ』のすぐ後ろにⓇのマークがついています。
このⓇのマークは、「registered」=「登録された」の意味の頭文字をとったもので、「丸アール・アールマーク」などと表現されます。

だから、商品名『フラペチーノ』は商標登録済であることを表しています。同時にそれは、スターバックス以外のお店で、『フラペチーノ』という名前で商品を販売できないということでもあります。
『フラペチーノ』はスターバックスでしか買えないわけです。

また、この登録された商標を無断で使用した場合は、商標権侵害として使用差し止め請求などの対象になってしまいます。

このように商標登録をすることで、スターバックスは『フラペチーノ』を独占し価格決定権を得ています。

・法的扱いは?

(1)表示義務の有無
特許庁のHP・商標法を確認すると、次のように記載されています。

・「Rマーク(®)」は、外国の商標制度においてRegisteredTrademark(登録商標) を意味するもので、日本の商標法に基づく商標登録表示ではありません。
・日本における商標登録表示は、『登録商標第〇〇〇〇〇〇〇号』という表示方法です。登録商標を表示する際にはそのように表示することが推奨されます(商標法73条)。

特許庁HP

(商標登録表示)
第七十三条 商標権者、専用使用権者又は通常使用権者は、経済産業省令で定めるところにより、指定商品若しくは指定商品の包装若しくは指定役務の提供の用に供する物に登録商標を付するとき、又は指定役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該指定役務の提供に係る物に登録商標を付するときは、その商標にその商標が登録商標である旨の表示(以下「商標登録表示」という。)を付するように努めなければならない。

商標法より引用

つまり日本では、商標登録済みの商品に、Rマーク(®)を表示する義務はないということです。だから、Rマーク(®)がついていないからといって、登録されていないというわけではないので注意が必要です。

登録商標かどうかを確認するには、【特許情報プラットホームJ-PlatPat】を活用すると便利です。

(2)罰則行為
逆に、まだ登録されていない商標に対して、このRマーク(®)をつけるとどうなるのでしょうか?

(虚偽表示の禁止)
第七十四条 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
一 登録商標以外の商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
二 指定商品又は指定役務以外の商品又は役務について登録商標の使用をする場合において、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為
三 商品若しくはその商品の包装に登録商標以外の商標を付したもの、指定商品以外の商品若しくはその商品の包装に商品に係る登録商標を付したもの又は商品若しくはその商品の包装に役務に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したものを譲渡又は引渡しのために所持する行為
四 役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に登録商標以外の商標を付したもの、指定役務以外の役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に役務に係る登録商標を付したもの又は役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に商品に係る登録商標を付したものであつて、その商標に商標登録表示又はこれと紛らわしい表示を付したもの(次号において「役務に係る虚偽商標登録表示物」という。)を、これを用いて当該役務を提供するために所持し、又は輸入する行為
五 役務に係る虚偽商標登録表示物を、これを用いて当該役務を提供させるために譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために所持し、若しくは輸入する行為

商標法より引用

(虚偽表示の罪)
第八十条 第七十四条の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

商標法より引用

虚偽表示として、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金刑が適用される場合があります。
ですので、仮に出願中の商標であっても、未登録であれば、Rマーク(®)はつけることはできません。そこで、変わりに使用されることが多いのが、次のTMマークです。

【TM】について

・意味は?

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森永製菓のハイチュウにみるTMマーク

例えば、森永製菓の商品名『ハイチュウ』の文字の横に、TMマークがついています。

このTMマークは、「trade mark」=「商標」という意味の頭文字 TとM の2文字によるもので、「TMマーク・トレードマーク・商品商標マーク」などと呼ばれることもあります。

つまり、商品名『ハイチュウ』は『商標ですよ』ということを示しています。しかし、商標登録されているとは限りません!!

・Ⓡのマークとの違いは?

Ⓡのマークは、「registered」=「登録された」
TMマークは、「trade mark」=「商標」

Ⓡのマークは商標登録されているのに対し、TMマークは、単なる商標であることを示しているだけにすぎず、商標登録されているかどうかはわかりません。
一般的には、
 ・商標登録の申請前の商標
 ・商標登録の申請中の商標
 ・商標登録の申請するつもりがない商標
であることが多いようです。

・法的扱いは?

特許庁のHPでは次のように記載されています。

「TMマーク」も同様、日本の制度に基づくものではありません。単にTrademark(商標)を意味するもので、未出願の商標や出願中の商標について付されることが多いです。

特許庁HPより

つまり、Rマーク(®)と同様に、日本ではTMマークを表示する義務はないということです。
同時に、TMマークは、それを付けた商品が登録商標であるかどうかに関係なく使えるため、勝手に使っても問題ないわけです。
「商標として使っているよ」という意思表示ができるメリットがあります。

【SM】について

・意味は?

このSMマークは、「service mark」=「役務商標」という意味の頭文字 SとM の2文字によるもので、「SMマーク・サービスマーク・役務商標マーク」などと呼ばれることもあります。

商標の対象には商品役務(サービス)があります。平成3年の商標法改正により、有形の商品等のみ保護していたTMマーク(トレードマーク)に加わり、新たに無形の役務(サービス)も商標登録できるようになりました。

サービスを行っている業者がそのサービスの出所等を表しているのが、このSMマークで、例えば、バス会社・タクシー会社・レストランなど、役務(サービス)について使用する商標です。

・Ⓡのマーク・TMマークとの違いは?

Ⓡのマークは、「registered」=「登録された」
TMマークは、「trade mark」=「商標」
SMマークは、「service mark」=「役務商標」

TMマークと同様に、商標登録や商標出願の有無にかかわらず、商慣習的に使用されているだけにすぎず、法律上の定めは存在しません。そして、このSMマークは、日本ではなかなかレアで見かけるのは困難です(笑)

【©】について

・意味は?

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ブルボンのプチクマに見る©マーク

このCマーク【©】は、「Copyright」=「著作権」という意味の頭文字Cによるもので、「Cマークシーマーク・著作権表示」とも呼ばれています。
それが左横に付けられた会社や個人に著作権(Copyright)があることを意味しています。

画像
特許庁HPに見る©マーク

また、このようにCマークに続いて表示される「All Right Reserved」も同様に、「全ての権利が保有される」の意味です。

・Ⓡのマーク・TMマーク・SMマークとの違いは?

【商標権】
Ⓡのマークは、「registered」=「登録された」

TMマークは、「trade mark」=「商標」
SMマークは、「service mark」=「役務商標」

【著作権】
Cマーク【©】は、「Copyright」=「著作権」

Cマーク【©】については、商標とは関係ありません。
また日本では、TMマーク・SMマークと同様に法律上の定めは存在せず、Cマークがなくても著作物を創作した瞬間より著作権が生じるので、著作権による保護は変わりません。

まとめ

上記をまとめると以下の表のようになります。

画像

今回ご紹介したマークをつけることも商標の使い方の1つです。

今後のこのブログでは、実質的な商標の使い方も、ご紹介していきたいと思います。

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