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言葉を揃えると働きやすくなる

ジェスチャーゲームをご存知でしょうか。

よくテレビで使われているもので、声を出すのを禁止された人が「お題」を出され、身振り手振りで説明して、見ている側の回答者がお題を当てるゲームです。

一言で済むことを、身振り手振りでしか伝えられず、そのぎこちないジェスチャーが面白さを生み出します。

ジェスチャーする人と回答する人の様子を視聴者が楽しむ、という良く出来たゲームだと思います。

これは言葉を使えないと、どれだけ意思伝達が難しいかを示す好例であると思います。

そして、実際の家庭や職場でも似た状況が度々発生していることでもあります。

ゲームでは「お題」は動物や物やスポーツと言った固有名詞が用意されているため、ある程度簡単ですが、仕事で部下や同僚に業務内容の指示をする際にはもっと複雑な表現をしているはずです。

そのため、実は言語を使って高度な情報伝達をしているのです。職場でしか使わない専門用語や社内でしか伝わらない言葉もあり、言語化によるスムーズな情報共有が何気なく行われているものです。

そして更に、適切に情報を伝えるには様々な要件が有ります。

例えば「早めにやっておいて」と伝えた時、「早め」とは、どれくらいでしょうか。分・時・日、色々あるものです。

この文章を読まれている方は「それくらいは、仕事内容で理解できる『はず』でしょう」と言いたくなるところだと思いますが、実際には頼んだ側と任された側でズレがあった経験があるはずです。

更に例えると「頑張っている」とはどの程度のことでしょうか。

同様に「適切」「常に」「毎日」「時々」「いつものように」「前に」「ちょうどよい」などなど、実際にはその程度(レベル感)が、お互いに同じでなければ正確には伝わっていないことになります。

このように、第一に言語化により言動や概念を伝えやすくし、言語の意味の共有により正確な情報共有が成されることになります。

そしてようやく意図が伝わり互いの考えを話し合い、否定したり合意したり形を変えた意見の着地点を用意したりして「同じ想い」で「同じ方向」を向いて仕事ができる。つまり同僚と協力しながら働く「協働」が成立してゆくわけです。

ここまで読んで「なぜ、このような当り前に思える話を書いているのか?」と思われたことでしょう。その答えは「私が訪問した、いくつかの実際の職場では、思った以上に不正確なコミュニケーションが行われていた」からです。

当り前ではないのです。

単語1つの理解からはじまり、文章となった場合にはさらに通じていないことが多々あります。

普段から社内全員で言葉の意味や程度を再確認する場を用意している会社は非常に少ないでしょう。だからこそ、各々が少しズレたモノの見方ををしつつ同じ職場で仕事をしているのです。

それは興味深いという意味で面白いですが、放置するよりも、このあたりを整えたら仕事がやり易くなると思いませんか。

ただし、職場では言葉全てを見直すほど大量の時間を使うことは出来ません。「要点」を絞って話し合うべきです。これを我々は考えてきました。興味がありましたらご連絡ください。今日はここまでです。

書き手:成戸克圭

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