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その規則、読むのは誰?

就業規則を作成する際、この規定を作成することで労働者と揉めないか、労働者と揉めた際に対処できるか、あるいは裁判になったときに会社が勝てるか、といったことを気にする経営者の方は少なくありません。

そういった視点自体は重要ですし、就業規則を作成する大きな理由でもあるので否定はしません。筆者は社会保険労務士なので、自分がが業務で就業規則を作成する際には、そうした点は必ず考慮します。

ただ、労働者と揉めた際に対処できるか、についてはともかく、裁判になったときに会社が勝てるかどうかについては、目線が完全に弁護士や裁判官を向いていて、弁護士や裁判官のために規則を考えてしまっていますよね。

でも、忘れてはいけないのは、その規則を読み、それを守るのはあくまでみなさんの会社の従業員の方々だということ。

なので、断言しますが、就業規則はみなさんの会社の従業員の方々に向けて作成するものです。間違っても、弁護士や裁判官のためではありません。

従業員の方々に向けて作成するということは、就業規則の内容は、まずは会社の実情に合わせることが最優先ですし、文章のレベルも従業員の方々のレベル感に合わせないと、作った就業規則は誰も読んでくれない、会社の棚に並ぶだけのものとなってしまうでしょう。

そもそも、法律はこうだからとか、裁判で勝つためにはこういう条文が必要だから、みたいな意識で就業規則を作成するのはどこか他人事だと思いませんか?

自分の会社の規則にもかかわらず他人事で作成しても、それが機能するとはとても思えないのは筆者だけでしょうか。

もっというと、労働者と揉めても対処できるかや、裁判になったときに会社が勝てるかみたいなことばかり考えてるから、裁判官や弁護士のお世話になるのではないでしょうか。

就業規則を作成する際は、まずは、自分の会社の従業員に向けて、自分事で必要な規則やその内容を考えてみる。法律のことを考えるのは、その後でも決して遅くはありません。

社会保険労務士 川嶋英明

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