豊臣秀吉(いつでも会社に戻ってこい)

豊臣秀吉

(1537年3月17日、尾張国生まれ。名字は木下から羽柴、本姓は平氏・藤原氏を経て豊臣氏に。織田信長に仕えている時の「草鞋取り」、「墨俣一夜城」「中国大返し」などの逸話を数々残す。百姓から天下人まで上り詰めた「戦国一の出世頭」といわれている。)

「人たらし」と言われるほどの人間通であった豊臣秀吉。
彼は自分の家臣となった者に常々こう言っていた。
「私のもとで働くのが嫌になったら、他家へ働きに行ってみるのもよい。しかし、他家が思っていたより良くなかったならいつでも戻ってこい。以前と同じ待遇でまた召し抱えるぞ。」
若い時から苦労していた秀吉には、「もっと自分が活躍できる職場があるのではないか」と職場を選びたくなる家臣の気持ちがよくわかっていた。
外に出て視野を広げ見識を深めたうえで、戻ってくるならば歓迎する。自らの組織づくりに対する、秀吉の絶対的な自信もうかがえる言葉である。
この度量の広さが、秀吉を天下人たらしめた最大の要因であろう。

豊臣秀吉