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従業員に行動変容を求めるには

「人づくりチーム」の成戸です。私は社会保険労務士の仕事をしています。事務所の開業当初から「働いて幸せになる会社づくりの手伝いをしたい」との想いでスタートし、数えてみると今年で10年を経過しました。

10年前の自分は「ルールを定めれば人は秩序を保って正確に、気持ちよく働ける」と考えていました。これは今でも正解であると思います。しかし当初からの課題として「就業規則を整えても、それだけでは従業員の行動は変わらない」現場を何度も見てきました。ルールの制定だけでは足りないのは分かっているが、しかしその原因が分からない状態でした。

私自身、就業規則の従業員向け説明会を行ったとしても、印象として就業規則という道具を納入する業者(私)と、道具の説明を受けている従業員、という図式となってしまい、良い影響を与えられないまま終了してしまうケースがありました。そして先述のように何も変わらない会社があり、それは私が望む、従業員が望ましい行動変容をして、よりよい働き方をする職場づくりをするコンサルティング像とはならず、私の役割はせいぜい助言をするだけのアドバイザーを超えられないジレンマを抱えていました。

このような悩みを抱えているタイミングで私はTNCの前身である「いい会社」の法則実行委員会の勉強会の存在を知り、参加してようやく少しずつ解決策が見えてきたのでした

そもそもルールには「メンバーとして守られる権利」があり優遇されると共に「メンバーとして守ってほしい内容」があり、これを大きく逸脱する場合に「罰則が科される」ものです。言い換えれば権利と義務の関係です。従業員は双方をバランスよく実行し主張することを求められるわけです。これは従業員の言動を規則で規制し整えることでの秩序を保つ役割と、罰を用意して逸脱行動への一定の抑止力とする意味合いがあるでしょう。

しかしルールを問う以前に考えなければいけないのは、会社組織の一員(メンバー・仲間)としての自覚を持って、自身が仲間に支えられている事実に感謝し、仲間を大切にし、周りに喜ばれる言動を進んで選択できる人が、ルール違反を積極的に行うことは少ないのではないか、ということです。そして、そのような人は秩序ある、相手への思いやりを込めた言動をするはずです。

では、思いやりのある従業員を採用するには・成長してもらうには・長く勤続してもらうにはどうしたらよいのでしょうか。

ルールと行動変容について言い換えれば「規則で人の心は縛れない」であり、極論として組織の環境が気に入らなければ離職するのですから、「ここに居たいと感じられる環境を整える」「今日、会社に来てくれた従業員に感謝する」経営者の姿勢が自然と導かれるように思います。ここで「人を大切にする経営」へと繋がってきました。

中小企業に集まってくる様々な性質や事情を持った「仲間」を互いに尊重し、経営者は一人ひとりを「活かす」経営をすること。これによって豊かな組織感情が育まれ、規則に頼ることなく良い意味で組織行動が整えられてゆく様子が見えてくると考えられます。イメージしていただけますでしょうか。ここがTNCの大切にする部分の一つです。

「そんなに上手くいくのか?」疑問に持たれる方もいらっしゃると思います。しかし現実に日本各地に「いい会社」が存在している事実からも分かるように、経営者の姿勢と方法次第で実現できるものとして捉えましょう。TNCでは各チームが様々な角度から会社を良くする方法を持っていますし、私は今回の考え方を大切にして人づくりチームの手法を用い、コンサルティングを行っていきます。

 (成戸克圭)

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